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2024.03.01

“土と水” 原始的な素材が織り成す細部の美。モザイクタイルの魅力と可能性。

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“土と水” 原始的な素材が織り成す細部の美。モザイクタイルの魅力と可能性。

岐阜県は焼き物の産地として古くから有名です。その中でも、多治見・土岐・瑞浪の東濃エリアで作られた焼き物は「美濃焼」と呼ばれ、1300年以上の歴史があります。そんな焼き物のまちで70年以上、美濃焼タイルを作り続けてきた日東製陶所と、タイルの魅力を再発見でき、映えスポットとしても有名なモザイクタイルミュージアムを訪ねました。

 

 

銭湯の壁やトイレ。日本では失われつつあるが、海外では芸術作品。

タイルには様々な種類があり、表面積50㎠以下のタイルをモザイクタイルと言います。多治見はモザイクタイルの生産量日本一を誇ります。小さいからこそ、きつい曲面にも対応できる施工の利便性、色・形・大きさの組み合わせが自由なカスタマイズ性が評価されています。昭和建築では、銭湯の壁にモザイクタイルで描かれた富士山、キッチンやトイレなど、水まわりの建材として親しまれてきました。しかし、新たな建材が次々と出現する中で、モザイクタイルは古い住宅と共に、多くが廃棄されています。

一方、海外に目を向けると、今でも様々な場所で目にします。サグラダ・ファミリアで有名な建築家/アント・ガウディが手掛けたグエル公園や、イスラム教のモスクでは、モザイクタイルが多く使われ、現存しています。アート作品や宗教建築として、人々の心を動かす場で多く使用される諸外国では、芸術表現として、建材として、評価され続けていると言えます。

 

 

同じように作ることの難しさ。デザインにおける全体と部分のあり方。

モザイクタイルの集合体である、全体のデザインを作るためには1つ1つの色合いが決められた色合いであることが重要です。1色の中で色幅があると、貼り合わせた際、繊細なグラデーション表現ができません。異なる色が隣り合うはずが同じ色に、隣り合う同じ色が違う色に見えてしまい、全体のデザインが成立しません。色表現で、難しいとされる工程は焼成です。機械上で、窯の設定温度が同じでも、外気温や湿度で窯の中の温度は変わってしまうこと。同じ窯の中でも、置かれた場所で火のまわり方が違うこと。同じ窯の中でも、部分的な酸素量の違いで起こる “窯の雰囲気”により、色合いが大きく変化すること。様々な条件をコントロールすることが必要になります。

日東製陶所では常に色合いをコントロールするため、窯の温度・環境をムラなく、均一にする工夫をしています。日東製陶所ではモザイクタイルは120種類・5000色以上が存在します。その商品1つ1つの繊細な管理が、モザイクタイルが作る全体デザインの完成度を高めています。

 

 

細かなピース1つ1つが注目される時代へ。小さくて可愛いものが好きな女性がDIY素材としても注目。

日東製陶所はタイルの新たな魅力を発信するため、「スワンタイルカフェ」を運営しています。モザイクタイルに囲まれたレトロモダンな空間で、食事をいただくことができます。店内には窯業で使用されていた道具が照明として使われるなど、見せ方は窯業メーカーならでは。お土産にモザイクタイルの箸置きを持ち帰ることができます。隣の工房では、モザイクタイルを使い、雑貨作りの体験もできます。

また2016年、モザイクタイルミュージアムの誕生は、タイルに興味を持っていない人も含め、多治見は多くの関心を引きました。建築家/藤森照信氏が手掛けた「粘土山」をイメージした外観は、懐かしさとアバンギャルドな要素が入り混じる不思議な空間です。ミュージアム内では、廃棄されかけた歴史的価値の高いタイルが展示されています。今では廃業してしまったタイル絵師の作品も、ここには現存しています。モザイクタイルミュージアムでもスワンタイルカフェ同様に体験ができ、DIY素材としてもモザイクタイルを購入することができます。細かな材料だからこそ、誰でも自由に貼り並べることができ、生活雑貨や身につけるアクセサリーの材料として、新たに注目されています。

時代とともに変化し、発信し続ける。見るだけで心躍らされる、魅力ある空間「モザイクタイルミュージアム」と「スワンタイルカフェ」に、ぜひ訪れてほしい。

モザイクタイルミュージアム

電話:0572-43-5101

住所:〒507-0901 岐阜県多治見市笠原町2082−5

アクセス: JR「多治見駅前」下車、東鉄バス笠原線「モザイクタイルミュージアム」下車

HP: https://www.mosaictile-museum.jp/

SNS:https://www.instagram.com/mosaictile.museum/

 

株式会社 日東製陶所

電話:0572-27-2155 

住所:〒507-0072 岐阜県多治見市明和町1丁目125番地

アクセス:中央道「多治見」ICより、国道248号可児・美濃加茂方面へ1Km、明和町交差点右折すぐ

HP:http://www.nittoseitosho.co.jp/

SNS:https://www.instagram.com/swantile_tokyo

 

多治見タイルカフェ|スワンタイルカフェ

電話:0572-26-9516

住所:岐阜県多治見市旭ケ丘10丁目6-15(美濃焼卸団地内)

アクセス:中央道「多治見IC」下車 7分 駐車場有

     JR中央線「多治見駅」下車 北口バス停より 「桜ヶ丘行き」バス乗車 約15分 → 「美濃焼卸団地前」下車 徒歩5分

HP:https://www.swantilecafe.jp/

SNS:https://www.instagram.com/swantilecafe/