2023年12月にリニューアルオープンした「一保堂茶舗 京都本店」。

寺町通にあるこのお店では、歴史あるお茶の魅力とあたたかみを感じることができます。

300年以上の歴史を持つ「一保堂茶舗」

「一保堂茶舗 京都本店」は1717年に拓かれた「近江屋」というお茶や陶器などを扱うお店が前身です。

その後、近江屋の扱うお茶が評判を呼び、幕末に山階宮(やましなのみや)家から「扱うお茶がおいしいから、これからはお茶一つを保ちなさい」と「一保堂」の屋号を賜ったのを機に、茶葉専業の店になりました。

それから約300年、時代に合わせて変化しつつも、変わらぬ思いでお茶と向き合い、大切に作り続けている「一保堂茶舗」のお茶は、地元の方からも観光客の方からも愛されています。

格式高い印象を覆す親しみやすい商品ディスプレイ

「一保堂茶舗」はその歴史の長さと格式高い雰囲気から「気軽に入るのは恐れ多い」という方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、一歩中に入ると「町のお茶屋さん」という感じの、普段使いができるあたたかい雰囲気を感じることができます。

今回お話を伺った川越さんいわく「「ここに来たかったんです」という観光のお客様だけでなく、普段着でワンちゃんのお散歩がてら「いつものお茶ちょうだい」と訪れる方も多い」のだそう。

なので、はじめて訪れる方は少し勇気がいるかもしれませんが、思い切って戸を開けてみてください。

店内のあたたかみのある空気感と従業員の方のあたたかいお人柄とが醸し出す、やわらかで優しい雰囲気に、徐々に緊張がほぐれます。

リニューアルオープンした「喫茶室 嘉木」

「一保堂茶舗」のお茶はどれもすごく丁寧に思いを込めて作られているのですが、30を超える銘柄があるため、どれにしようか迷ってしまう方も多いと思います。

そんなときにぜひ訪れてほしいのが、店内の奥の一角にある「喫茶室 嘉木」。

2023年12月にリニューアルオープンしたこの場所では、お茶の淹れ方を教わりつつ、そのうまみや味わい深さを味わい、自分に合うお茶を探すことができます。

お茶は温度、置いておく時間といった淹れ方ひとつで味が大きく変わります。

「お店で淹れてもらったときはおいしかったのに、自分で淹れるとなんか違う…」

そのような体験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか？

そこで、お家でもお茶のおいしさを楽しんでいただけるように、お客様へ淹れ方をお伝えする場所として生まれたのが、この喫茶室です。

1煎目はお店の方に淹れていただくこともできますし、最初から教わりながら自分の手で淹れることもできます。

茶舗で味わう、京都本店限定の味

この喫茶室で味わえるお茶は、全部で10銘柄。

写真は、京都本店限定の「特撰煎茶」です。

思わず見入ってしまいそうなくらいの澄んだ色と、初夏の茶畑を想像させる、爽やかな香り。

それに感動しながら吸い寄せられるように口をつけると、見た目からは想像もつかないくらい濃くて深い、出汁のような味わいがします。

特撰煎茶は、茶葉の新芽の中でも、特にみずみずしくてふわっふわな生まれたての葉っぱを集めて作られています。

新芽ならではの甘みや旨みを強く感じつつも、濃すぎない、さらっとした口当たりを楽しめます。

しかも、それが2煎目、3煎目と回数を重ねていくと、茶葉が開いていき、香りはそのままに味が変化していきます。

希少性が高く、京都本店でしか購入できない「特撰煎茶」をはじめ、一保堂茶舗にはここならではのお茶がたくさんあります。

ぜひ一度、その魅力に触れてみてください。

一保堂茶舗のお茶で心癒される豊かな時間を

お茶を通して人々の生活に寄り添い、心豊かな時間を生み出し続けている「一保堂茶舗」。

購入後に自宅等で楽しむ際のことまで考え、お客様の1人1人に寄り添っているその細やかなお心遣いと優しさは、このお店のなによりも大きな魅力です。

喫茶室でお茶をした後、試飲をした後、テイクアウトしてお店の外でお茶を飲んだ後など、

お店を出た後も、口に残る「爽やかな渋み」「余韻」など、ほのかな苦味とふわっと吹き抜けるお茶の香りに、あたたかな雰囲気を思い出してほっと癒されます。

長きにわたりお茶と向き合い続けてきた老舗「一保堂茶舗」は、今日もお茶を通して訪れる人々の心をそっと包み込んでいます。

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一保堂茶舗 京都本店

電話番号：075-211-4018

住所：〒604-0915 京都市中京区寺町通二条上ル常盤木町52

アクセス：ホテルリソルトリニティ京都から徒歩6分、京都市役所前駅から徒歩約10分

公式HP：https://www.ippodo-tea.co.jp/

Instagramアカウント：https://www.instagram.com/ippodotea/