2024.07.31
NEIGHBORS
江戸時代から続く伝統工芸・江戸切子。浅草周辺には、現在も切子の文化が根付いています。そんな街で、観光客に向けて江戸切子体験を提供している店があります。「グラスファクトリー創吉」はガラス製品の販売を行っており、もっと江戸切子の文化を伝えたいと体験教室をはじめました。主に、体験事業を担当する創一郎(そういちろう)さんにお話を伺いました。
好きが高じてバー向けのガラス製品専門店を開業
「グラスファクトリー創吉」が、ガラス製品の販売を始めたのは、今から30年以上前。創一郎さんのお父様が創業しました。
「元々、ガラス製品が好きだったようです。バーに行くのも好きだったようで、好きなことをどちらも生かせる仕事として、バー向けのガラス製品専門店を始めたそうです。当時は浅草より、銀座のバーへ直接営業に行くことが多かったと聞きました」
20年前に現在の店舗の営業を開始。当時から1台のみ体験用の機械を準備しており、切子に興味のある方が足を運んでいたそう。
もっと切子の楽しさを知って欲しい!体験事業を拡大
水を当てながら、ダイヤモンドの刃でガラスを削っていく
10年前から体験教室の需要が増え始め、機械を複数台導入。現在は計18台の機械があり、最大36人受け入れられるようになっています。体験事業を担当する創一郎さんは、元々ものづくりに興味があり、ガラスに関する事業をさらに拡大したいという思いから、創吉へ入社。海外からの観光客に対して、英語や中国語を使って接客するなど、切子文化を広めるために尽力しています。
「海外からの観光客はもちろん、地方からの修学旅行客、国内の観光客など老若男女さまざまな方が体験に来てくださいます。アジアの方は江戸切子を知っている方も多いので、切子体験を目的にしている方もいるほどです」
体験したその日に持ち帰ることもでき、海外への郵送もできるため、「帰る前にあと一つだけ、アクティビティがしたい!」というお客さんに特に人気があるそう。
1日体験で入れられる模様は100種類以上。準備されているテンプレートに沿って線を描き、その線をガイドとしてガラスを削っていきます。底と側面、その他アクセントなど模様を自由に組み合わせられるため、自分だけの江戸切子が作れるのが魅力です。
少し難しい模様がある場合は、練習用のガラスも準備されているため、力加減や線の太さを確認することができます。
テンプレートを使って、模様を描きます
さらに切子を極めたいに向けた教室も
基礎技術を組み合わせれば、こんな模様も作ることができます
1日でマスターできない模様に挑戦したい方のために、切子教室も準備。本格的なカリキュラムで技術の向上を目指すこともできます。
「幅広い年代の方が趣味として、通ってくださっていますね。長く学び続けられて、技術が身についていくのが楽しいようです。海外からの留学生の方がほぼ毎日のように通ってくださることもありました」
一見難しそうに見える江戸切子。「グラスファクトリー創吉」では、講師から丁寧な解説とサポートにより、はじめてでも満足のいく作品を作ることができます。最後には、簡易撮影セットで、ライトアップされた自分の作品を撮ることも。「グラスファクトリー創吉」は、江戸切子を商品として購入するだけではなく、体験として楽しみつくすことができる場所です。
グラスファクトリー創吉
電話番号:03-6802-8948
住所:〒111-0034 東京都台東区雷門2丁目1−14
アクセス:東京メトロ銀座線浅草駅から徒歩1分
HP:https://www.sokichi-workshop.com/
※営業時間や定休日についての詳細は上記のリンク先にてご確認ください。