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2024.02.29

唯一無二の古道具に彩られた空間「アルトイイ」

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唯一無二の古道具に彩られた空間「アルトイイ」

札幌中心街の「大通」や「すすきの」から地下鉄で2駅ほど、利便性の高い場所に位置する「菊水(きくすい)駅」。駅付近には、大正時代から続く「菊水銀座商店街」などがあり、趣が感じられるエリアです。

その菊水駅から徒歩約15分の落ち着いた雰囲気の場所にある、唯一無二の古道具に彩られた空間「アルトイイ」。ものがあふれる時代に、捨てないことでものを生かし、必要としている方へ継ぐことを大切にしたお店です。そんなお店の魅力をより深く知るべく、実際に足を運びました。

はじまりは、数年前に事業の一環でオープンさせた円山(まるやま)エリアでのアンティークショップ「ReMOKU(リモク)」。木製アンティーク商品特有の、木のぬくもりが感じられる空間でしたが、よりヴィンテージやアンティークの良さを届けたいという想いで、暮らしを彩る「アルトイイもの」をコンセプトに、倉庫型の店舗をスタート。移転を経験したのち、現在はこの場所で古き良き家具や雑貨を通した暮らしの提案を行っています。

 

テーマは「癒し」お客様を想像し、厳選する古道具

お話を聞いたのは、自身も「古いものが好き」という、アルトイイの店舗運営を担当する小野寺 崇(おのでら・たかし)さん。

「商品のラインアップとしては、これはきっと好きな人が多いだろうなと思うものを3割程度。そのほかには、テーマとして癒しが感じられる古道具を置くようにしています。自分にとってというのもありますが、お客さまやスタッフの声に耳を傾けた上で、厳選してならべるものを決めていますね」と、小野寺さん。

”自身も納得したものを扱うことで、自信をもって商品の魅力を届けることができる”。自らにもお客様にも偽らず、真摯に向き合おうとする姿勢が伝わってきます。

 

それぞれの場所で時を重ねたものが集う

整然とした店内に集まっているのは、国や年代も異なるヴィンテージやアンティークの家具・雑貨。日本のみならず、イタリア製の照明、イギリスやフランス製の食器や家具など、手のひらに収まるような小物から、スツールやテーブル、キャビネットなどの大物までさまざまです。

まるで、海を超えてはるばるやってきた物語をもつ古道具たちが「次に大切にしてくれる誰か」に選ばれることを楽しみに待っているかのよう。

なかには「手放すかどうか迷ったけれども、次に使いたいと思ってくれる人がいるのなら」という理由で集まってきたものや、反対にいつの時代のどのように使われていたものなのか見当がつかない古道具もあり、それぞれに秘められたおもしろさがあります。

 

現代に求められる、時が経つことによる「良さ」

アルトイイにはアンティークが好きな方はもちろん、自身の運営するお店の調度品を探しに来る方、昭和レトロブームに感化されて初めてこのようなお店に来るという方など、札幌市内外からお客さまが訪れます。過去には親子で来店し、お年玉で古道具を購入するということもあったそう。温かいエピソードに思わずほっこりとした気持ちになります。

「普段の生活で使われていたものは古くなると色褪せていくのですが、時間が経過しているからこその良さを、いまの時代に探し求めている方も多いんですよ」と、小野寺さん。購入後の使い方はさまざまで、それぞれの暮らしや空間にあうように当時の用途とは違う形でアレンジして使うというのも、現代ならではの楽しみ方なのかもしれません。

そんな時間の経過によって味わいを増す古道具の魅力について、小野寺さんに改めて尋ねると「古道具には使う時のひと手間や時間がかかるものが多いですが、お気に入りが視界に入ることで気分が上がりますよね。そして、職人さんが一つひとつ創り上げてきたからこそ味わえる重厚感や安心感、インパクトのあるデザインも魅力です」と、語ってくれました。

忙しない毎日を過ごす現代の私たちだからこそ、懐かしさや愛着の湧くもので心を癒し、ひと手間がかかる古き良きものを取り入れて日々にゆとりを作る。そんな時間が切実に必要なことのように思えます。

 

誰かにとっての「かわいい」を目指して

お話のなかで印象的だったのが、アンティークが好きな方の口癖として出ることが多いという『かわいい』という言葉。愛着が湧いたり、懐かしさや癒しを感じることを端的にいうと、そのような言葉になるのではないかと考えた小野寺さん。

「目が探検できるように」「かわいいと思える角度で配置する」など、お客様がわくわくした気持ちでお気に入りを見つけられるための工夫をつづけており、それでいて、見づらくならないようにと心配りも忘れません。そうして大切にならべられた古道具たちには、どことなく居心地が良さそうな雰囲気が漂っていて、和やかな気持ちに。そんなふうに思わせてくれるのも、小野寺さんのお店づくりに向きあう日々の賜物です。

 

必要としている方へ繋ぐ、橋渡しとして

大切にされてきた古道具を使わないからと捨ててしまうのではなく、バトンを繋ぐように使い継いでいく。ものを循環させることで「人にも環境にもやさしく」という、お店として大切にしていきたいことはこの先も変わりません。

「これからも、思い出の詰まった家具や雑貨を次に大切にしてくれる方へ繋ぐ橋渡し役でありたいです。テイクアウトしたコーヒーを片手にお店に来ることも大歓迎なので、散歩の延長としてふらっと気軽に立ち寄ってくださいね」と、にこやかに話してくれた小野寺さん。

話を聞けば聞くほどにすっかり魅了されてしまった古道具の世界。誰かのものさしではなく自分のものさしで。きらりと光るお気に入りを見つける楽しさが、「アルトイイ」にはありました。

 

アルトイイ
住所:北海道札幌市白石区菊水9条2丁目2-3 倉庫の右側
アクセス:地下鉄東西線「菊水駅」より徒歩15分程度、JR北海道バス「東高校前」下車 徒歩3分
SNS: https://www.instagram.com/furukiyokimono/
*営業時間や定休日についての詳細は、上記のリンク先にてご確認ください。