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2025.12.05

札幌老舗製本会社の手仕事が息づく、ぬくもりある文房具ブランド「booco」

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札幌老舗製本会社の手仕事が息づく、ぬくもりある文房具ブランド「booco」

仕事や日常など、あらゆる場面にそっと寄り添ってくれる文房具。一日に何度も手に取るノートやダイアリーをお気に入りのものにすることで、日々の暮らしがほんの少し豊かに感じられることもあるでしょう。

目にするだけでほっと気持ちがやわらぐ、まるで一冊の本のようなノートや日記帳製作を手がける文房具ブランド「booco(ぼっこ)」は、札幌の老舗製本会社「石田製本株式会社」のオリジナルブランドです。製本技術と北海道らしさを詰め込んだ製品は、何気ない日常に優しいぬくもりを与えてくれます。

一つひとつの作業に込め続けてきた“まごころ”

創業時の工場の様子

創業時の工場の様子

1936(昭和11)年に創業した「石田製本株式会社」は、「まごころをこめた本づくり」をモットーに、今日まで誠実に本づくりに向き合ってきました。その歴史は、手作業で作る帳簿製本から始まったといいます。

「戦後、徐々に雑誌などが流行になるにつれ、できるだけ一冊の価格を安くしようとする時代に変わっていきました。そうなると、手作業で本を作ることは効率が悪くなる。しかし、当時はまだオートメーション化が進んでおらず、弊社を含めた製本会社の多くは手作業で製本をしていました。時代の流れで徐々にそういった会社は廃業していき、今となっては手作業で製本ができる会社は弊社だけになりました。当時は帳簿製本という製本をメインにしていましたが、 現在でもその技術は引き継がれていて、その技術を転用してモノづくりに活かしています。」

そう語るのは、「石田製本株式会社」で係長を務める今村琢(いまむら たく)さんです。

製本会社の“問い”から生まれたブランド「booco」

一針ずつ丁寧に本を綴じていく製法「和綴じ」

一針ずつ丁寧に本を綴じていく製法「和綴じ」

時代が進むにつれ、情報は本からではなくインターネットから得ることが主流になっていきました。そのような状況でも「製本会社としてできること」を常に考えてきたそうで、そうした中で目に留まったものが、自社で作っていた「手帳」だったといいます。

「本ではなく、この手帳のように“製本技術を用いた文房具”を作るのはどうだろう?」そんな問いから2020年に生まれたのが、新たなブランド「booco」でした。

その名前は、北海道の方言でミトン型の手袋を指す「ぼっこ手袋」と、本の意味の英単語「book」を掛け合わせたものに由来するそう。長年の製本技術と作り手の楽しさが重なって生まれる、温かな文具ブランドを目指しているそうです。

表紙の動物を外すと窓が現れるノート「北海道の窓」シリーズ

表紙の動物を外すと窓が現れるノート「北海道の窓」シリーズ

「booco」が手がけるのは、製本会社ならではの技術があちこちに散りばめられた、まるで本のような手触りのノートやメモ帳たち。キタキツネやシマエナガ、とうもろこしなど北海道を思わせる動物や野菜などのデザインも人気の理由の一つです。

「右も左も分からない状態で、デザイナーさんや社員たちと共にここまで形にしてきました。とりあえず自分たちでやってみよう。製本技術があるからこそできることを形にしてみようと思ったんです。」

今まで文具を作るだけではなく、自社で新たなブランドを立ち上げることもなかったため、形にするまでがとても大変だったそう。しかし、大変さと共にあったのは、“ワクワク”した気持ちだったと、今村さんは話します。

製本技術を文具に落とし込んで

北海道らしさが光るノート。左から「ウニ」「ジャガイモ」「トウモロコシ」

北海道らしさが光るノート。左から「ウニ」「ジャガイモ」「トウモロコシ」

北海道の特産品のデザインが愛らしい「DELICIOUS COLOR hardcover series 」をはじめとし、「booco」製品でよく取り入れられている「糸かがり綴じ」は、本の背を一針ずつ糸で綴る 「石田製本株式会社」が特にこだわっている製法です。

その理由は「本として長く残ることを何より大切にしているから。」とのこと。糊(のり)ではなく糸を使用することで強度が増し、ページが広がりやすいなどの利点もあり、長く本を愛用するのに適しているそうです。

6色の糸を使う「booco」ならではの工夫が見える「糸かがり綴じ」

6色の糸を使う「booco」ならではの工夫が見える「糸かがり綴じ」

「DELICIOUS COLOR hardcover series 」では、一般的に1種類の糸が使われるところを、あえて色鮮やかに仕上げています。この発想も、今村さんをはじめとするスタッフの「こうしてみたらどうだろう」という“ワクワク”があったからこそ。

手間暇と時間をかけた仕立てには、“完成した一冊が、使う人に寄り添うものであってほしい”という願いが込められているのです。

色や質感が異なる紙で作られたノート

色や質感が異なる紙で作られたノート

製本会社ならではの工夫は他にも。例えば、ノートの1冊の中に5種類の質感が異なる紙を閉じ込めるアイデアを取り入れています。

こうしたスタッフのひらめきや遊び心を形にするには多くの作業工程が必要ですが、工夫を施すことで効率化しているとのこと。「小ロットで多生産ができるのも、製本会社ならではですね。」と語る今村さん。

製品の質は落とさず、できるだけ多くの方に届けられるようにするため、日々考えを巡らせているのです。

手に取った方が大切に扱ってくれる製品を目指して

ファンが多い「booco DIARY」。左から「おさんぽ 」「かたぐるま 」「なみのり」

ファンが多い「booco DIARY」。左から「おさんぽ 」「かたぐるま 」「なみのり」

「booco」の製品の中でも特にファンが多いのがダイアリー。北海道に縁のあるイラストレーター「高旗 将雄(たかはた まさお)」さんのイラストが描かれており、柔らかな曲線で表された熊たちを眺めていると、思わず頬が緩みます。

「『booco』のダイアリーと共に1年の始まりを迎えたい。」と、毎年販売を心待ちにしているファンの方も多いといいます。「booco」では、そんなファンの方の手元にしっかりと届ける約束を、ささやかな特典と共に予約注文という形で叶えています。

札幌市で「booco」の製品を手に取ることのできる実店舗は、「みつはし文具店」のみ。今村さんはその理由を次のように語ります。 

「たくさんのお店にお取り扱いいただいた方が、『booco』をより多くの方に知っていただくことができます。ですが、大量生産をして卸すと、傷がついてしまうこともありますよね。ハードカバーって基本表紙を守るものなんですけれど、私たちはそこも大切にしてくれる方に手に取ってほしいんです。だからこそ、現在は想いを理解してくれるお店とお取引させていただいています。」 

「booco」に携わるようになり、お客様からの声に触れる機会が多くなったという今村さん。これまで以上に、お客様が実際に製品を購入し、日常使いをするまでの姿を想像するようになったそうです。 

届けたいのは「手編みの手袋」のようなぬくもり

本を手に取ると、つい糊付けや製本技術を見てしまうという今村さん

本を手に取ると、つい糊付けや製本技術を見てしまうという今村さん

「booco」は“使われ続ける本を作る”という原点を大切にしながら、文房具の可能性を広げてきました。「これからも札幌の地で、長く残る一冊を届けるために、新しい挑戦を重ねていく。」と語ってくれた今村さん 。

作り手の温かな想いや確かな製本技術が詰まった「booco」の製品を手に取れば、まるでぼっこ手袋をはめた時のように、じんわりと優しいぬくもりが広がります。


石田製本株式会社(booco) 
電話:011-676-4520 
住所:北海道札幌市西区発寒16条14丁目3-31 
HP:https://booco.i-bb.co.jp/ 
SNS:https://www.instagram.com/ishida_booco/ 
*営業時間や定休日についての詳細は、上記のリンク先からご確認ください。

【boocoお取り扱い店舗】

みつはし文具&CAFE 
電話:011-757-9467 
住所:北海道札幌市北区北23条西5丁目2-24 
アクセス:地下鉄南北線「北24条駅」より徒歩3分程度 
HP:http://bungu-mitsuhashi.com 
SNS:https://www.instagram.com/bungunomitsuhashi/ 
*営業時間や定休日についての詳細は、上記のリンク先からご確認ください。