空室検索・予約

Reservation

予約確認・変更・取消はこちら

法人提携のお客様はこちら

2024.02.07

“変わらない安心感”で歴史を刻む「caféterrace 倫敦館」

NEIGHBORS

“変わらない安心感”で歴史を刻む「caféterrace 倫敦館」

札幌の中心部に位置する一大イベント会場といえば「大通公園」が有名ですが、そんな大通公園とは少し離れた場所にある「ミニ大通公園」については耳にしたことがあるでしょうか。 

この公園は、北4条通り西11丁目から17丁目までの約1kmほどの区間にある、歩行者専用道路のことを指しています。夏は季節の花や緑にあふれ、冬は一面白く染まる路は、季節問わず散策やこども達の遊び場として近隣で暮らす方々を中心に親しまれています。

 

そんな「ミニ大通公園」の端にある、大きなガラス窓とコンクリート調の2階建てのお店が、1976(昭和51)年にオープンした「caféterrace 倫敦館(ろんどんかん)」です。

木の板で作られた長い歴史を感じさせる看板に、窓に寄り添うように伸びるアカエゾマツ。そんな特徴的な外観をもつ「倫敦館」を訪れ、お話を伺いました。

 

時代が変わっても、変わることのない50年

「約50年前、マスターがお店を開くために土地を探していた時に、ミニ大通公園の雰囲気が気に入ったことがきっかけで、この場所になったようです。いまはマンションが多いですが、昔は繊維問屋が多かったエリアなんですよ」と、約20年お店とともに歩んできた店員さん。

お店を取り巻く環境が時代とともに変わっても、「倫敦館」は変わらずこの場所で愛され続けてきました。店内には木材やレンガがあしらわれた温かみのある空間が広がり、さりげなく流れるジャズがより穏やかでゆったりとした雰囲気を演出しています。

また、配置されているモノ一つひとつが丁寧に選び抜かれているように感じられ、思わず「わぁ」と声が漏れてしまうほど。空間に馴染む古き良きモノたちがところどころに散りばめられ、空間に花を添えています。


「替えがないモノ」を、大切にする心

その中に並ぶのは、マスターがロンドンから買い付けてきたというキャビネットなど、当時の時代に活躍してきたアンティークな家具たち。なんと1922(大正11)年製のレジスターは現在も大事に使い続けているのだそう。

「レジは、次に壊れたら修理することが難しいくらい古いものなんです。レジロールもいまのものが無くなったら替えがないので、大切に使っています」とのお話に、モノを長く大切に扱うことで生まれる愛着や心の豊かさが想像され、じんわりと心が温まります。

 

くつろげる空間づくりへのこだわり

ランチタイムには、近隣の会社に勤めている方や勉強をする大学生、カップルなどさまざまな方が来店し、思い思いの時間を過ごします。スペースによって雰囲気が少しずつ異なるので、「今日はどこで過ごそうか」と考える時間も楽しくなりますね。

また、店内にはいくつか生花が飾られていることも魅力の一つ。昔から依頼をしている方が週に2回、新たな花を携えて足を運びます。飾られた花を楽しみに来店する方も多く、訪れる度に新しい生花と出会い、綺麗でいられる短い時間をたっぷりと味わう。そうした時間が、より一層空間を華やかにし、見る者に癒しを与えてくれています。

 

オープン当初から愛され続ける味

そんなくつろげる空間を提供する「倫敦館」で愛されているメニューの一つが「ナポリタン」です。注文が入ってから茹で始めるという、ほど良い茹で加減の麺に、炒めた野菜とケチャップソースの味がしっかりと絡み、満足できる一皿。お好みで振りかける粉チーズや、自家製ドレッシングを使用したフレッシュなサラダも一緒に楽しむことができます。

「国産の材料を選ぶようにしていること」「ソースなどもできる限り手作りすること」など、その他のメニューにも共通しているこだわりが、お店の味を支えています。

 

そして喫茶店・caféといえばやはり注文したくなるのがコーヒー。いくつか種類がある中でもハンドドリップで淹れる「倫敦館」オリジナルのブレンドコーヒーが人気です。コーヒーらしい苦味がほんのりありつつも、ほとんど酸味を感じることのないマイルドで軽やかなコーヒーは、どのケーキと合わせてもおいしく味わうことができます。ちなみに、ケーキは多い時で約10種類ほどがならび、目移りしてしまうこと必至です。

 

この先も、変わることのない安心感を

オープンから50周年を目前にした「倫敦館」が長く愛される理由について「1人でも大人数でもシーンを選ばずに過ごせること、年中無休なのでいつでも開いている安心感があるのではないかと思います」

「昔から利用してくれている方がお子さんを連れて来てくれたり、その子がまた成長して来てくれたり。そういう繋がりが感じられることがすごく嬉しいです。この先もお店を変に変えようとはせず、いまあるものを大切にしていきたいです」と、店員さんは語ってくれました。

アンティーク家具のように月日を重ねるほどに味わい深さを増していく「caféterrace 倫敦館」。世代を超えて愛される札幌市民の憩いの場には、愛され続ける理由がありました。

 

caféterrace 倫敦館(ろんどんかん)
電話番号:011-271-7730
住所:北海道札幌市中央区北4条西11丁目75
アクセス:地下鉄「西11丁目」駅より徒歩10分程度
*営業時間や定休日についての詳細は、直接店舗にご確認ください。