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2024.03.31

自然素材の風合い感じるものづくりに触れ、暮らしに心ほどけるひとときを「Siesta Labo.」

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自然素材の風合い感じるものづくりに触れ、暮らしに心ほどけるひとときを「Siesta Labo.」

都市と自然が調和するまち「札幌」。伝統や型にとらわれない自由な気風に満ちたまちでは、“札幌らしさ”をもつ、暮らしに豊かさや温かさをもたらすものづくりが盛んに行われています。

その一つが、札幌発のスキンケアブランド「SAVON de SIESTA(サボン デ シエスタ)」。北海道の豊かな自然素材を活かすものづくりを行い、原料ができるまでの物語を、生産者の想いや産地に息づく景色・空気感とともに丁寧に届けているお店です。

そんなお店の魅力をより深く知るため、直営店「Siesta Labo.(シエスタラボ)」を訪ねました。

 

石鹸からライフスタイルの提案まで

2005(平成17)年にオンラインショップからはじまった「SAVON de SIESTA」。直営店の「Siesta Labo.」は、地下鉄「西11丁目」駅より徒歩数分の場所にある、白を基調としたやわらかい雰囲気にあふれた空間です。

「毎日の暮らしにココロがホッとするひとときを贈る」というコンセプトのもと、手作り石鹸をはじめとしたオリジナル製品、スタッフによって選ばれた日々を豊かにするモノやコトに出会えるお店。石鹸からその先の暮らしの提案にたどり着くまでには、どのような物語がひそんでいるのでしょうか。

そのきっかけは、創業者でブランドディレクターの附柴 彩子(つけしば・あやこ)さんが抱えていた“ある悩み”にありました。

 

切実な悩みから生まれた“喜ばれる石鹸”

「実は私、もともと肌がすごく弱くて...。大学生の頃、市販のスキンケア商品や化粧品を使った時に、すごい肌荒れを起こしてしまったんですね」と、ブランドのはじまりについて教えてくれた附柴さん。

立ち寄った本屋さんで偶然にも作り方の本を目にし、「石鹸は作ることができるんだ!」と気づいたそう。当時、北海道大学の理学部で学び、実験が好きだったという附柴さんは、研究室の仲間に声をかけ、実験の延長のような感覚で石鹸を作りました。

「肌にとって必要な成分のみで作った石鹸を使ったら、肌の調子がすごくよくなったんです。一度にたくさんできてしまうので研究室でくばると、教授も含めみんなが喜んでくれて」と、当時を嬉しそうに振り返ります。

大学院までの学びを活かして喜ばれた経験から“これが天職”と、確信した附柴さん。「人と触れられる仕事がしたい」と、一度は本州の製薬会社に勤めたのち、大学の同級生だった、夫で代表の附柴氏のサポートも受け、札幌での創業に至りました。

 

素材の可能性と、“顔の見えるものづくり”

そんな附柴さんが創業当初から大切にしているのは「肌が弱い方でも安心して使えるものであること」、そしてできるだけ北海道の素材を使う“顔の見えるものづくり”です。

その言葉どおり、十勝産のあずき、森林のまち・下川(しもかわ)町の白樺やモミの木、小樽・田中酒造の酒粕など、北の大地の豊かさが感じられる厳選した自然素材が使用されています。どれも、想いを込めて丁寧に育てられてきたものばかり。

「私たち夫婦は本州で育っているので、この地に住んでいるみなさんには当たり前のことがとても新鮮に感じられました。こんなによい素材がたくさんあるということ、その魅力をもっと多くの人に伝えたいんです」と、附柴さんは語ってくれました。

 

製品づくりの背景も楽しめるお店に

「お客さまのよりリアルな声を製品作りに活かしたい」と、移転を経てこの場所にオープンした直営店。レジカウンター横の小窓から、実際に石鹸が作られている様子をのぞくことができます。

石鹸作りには、最も古い製法とされている「コールドプロセス(非加熱)製法」を採用しており、特に石鹸の素地(そじ)をつくる攪拌(かくはん)時間の見極めは、熟練の目が問われる大事な工程です。植物オイルを素材に一ヶ月以上をかけて熟成させることで、肌にとって大切な成分をぎゅっと閉じ込め、素材がもつ風合いを感じられる仕上がりに。

 

温度に敏感な石鹸は、工房スタッフによる細やかな温度調節も求められます。実際に使う石鹸が、どのような心配りの積み重ねでできているのかを知ることができる。そんな「工房併設」は、附柴さんが思い描いていた“顔の見えるものづくり”を体現する、夢の一つでした。

「石鹸は毎日使うものですけど、どうやって作られているかは、なかなかわからないですよね。この場所があることによって、製品の裏側にある背景も含めて楽しんでいただけたら...と思ったんです」と、わくわくするようなお話の数々に、一緒に夢を見ているような気持ちになります。

 

「旅の記憶」に残る存在へ

そうして丁寧に作られた石鹸の中で、お土産やプレゼントとして喜ばれているのが直営店限定の「札花蜜(さっかみつ)」の石鹸です。「Siesta Labo.」の近くにある札幌大通高校が養蜂を行い、札幌のまちに咲く花々から採れた蜂蜜を使用しているのだとか。

「まちと結びつくもの、北海道の素材を活かしたものづくりをしているからこそ、旅から帰ったあとも思い出してもらえる存在でありたい」。棚にならぶ製品には、そんな温かい想いが込められています。

 

毎日の暮らしにココロがホッとするひとときを

石鹸販売からはじまった「Siesta Labo.」は、スキンケア商品のみならず、今では洋服やタオル、食品、作家の企画展やワークショップにライブ開催と、多くの出会いを届けるお店へと役割の幅を広げています。

「私、妄想をするのが好きで、“こうなったらいいな”と思うことを具体的に描いてどんどん人に言っちゃうんですね」と、笑顔を見せる附柴さん。そうすることで「面白いから協力するよ」という方が現れたり、繋がりが繋がりを呼んだり。夢見たことが実現してきたのだそう。

「石鹸はあくまでも手段。忙しい毎日の中でも、“ホッとできる時間があること”で暮らしって少しずつ変わると思うんです。お客さまや関わる人たちの笑顔のためにも、いただいたお声に応えられるモノやコトをこれからも届けていきたいです」と、語ってくれました。

「喜んでもらいたい」純粋でまっすぐな想いと行動により紡がれる空間が、今日も訪れる人々を癒しています。

 

Siesta Labo.(シエスタ ラボ)
電話番号:011-206-0710
住所:北海道札幌市中央区南1条西12丁目4−182 札幌ASビル 1F
アクセス:地下鉄東西線「西11丁目駅」より徒歩3分程度
HP:https://at-siesta.com/
SNS:https://www.instagram.com/savondesiesta/
*営業時間や定休日についての詳細は、上記のリンク先にてご確認ください。