2024.05.31
都会的でありながらもひとクセある街、秋葉原。日本らしい細やかで確かなものづくりを継続しながら「傘」の存在価値を高めている、「Tokyo noble(トウキョウノーブル)」 。
お店に入ると、色とりどりの傘が出迎えてくれます。「色鉛筆セットを思い出して、ワクワクしませんか?」と声をかけてくれたのは、マネージャーの市瀬裕子(いちせゆうこ)さんです。
「Tokyo noble」では、77色から好きな生地を選び、丈の長さや持ち手をカスタマイズして傘をつくることができます。オリジナルの傘づくりに対する思いやこだわりを市瀬さんに伺いました。
世界でひとつだけ。あなただけの傘を手づくり
ドットとストライプを組み合わせた生地
持ち手の赤色が映える
(写真提供)
ご自分用としてはもちろん、大切な方に傘をプレゼントするため「Tokyo noble」に足を運ぶ方も。プレゼントとなると、デザイン選びに一層力が入ります。
「服の試着と同じように、丈の長さ、生地、持ち手など、ひとつひとつ決めていけば大丈夫ですよ。たとえば、お相手は『どんな洋服を着ているか』『何色のカバンや靴を持っていらっしゃるか』を伺いながら、私たちもトータルコーディネートを提案します。」
選んだアイテムを組み立て、30分ほどで傘ができあがります。
最後は、「ピンとハリのある傘」に仕上げる工程です。
「雨が生地にあたるとボンボンと音の出るような『ピンとハリのある傘』は、憂鬱な雨の日でも心が弾む気分になるはずです。さらに、傘を長く愛用するためには『雨にぬれたら必ず乾かすこと』が重要です。お修理をしながら愛着をもって使い続けていただけるとうれしいです。」
続けていくことが最大の課題
「Tokyo noble」は、企画から製造、販売まで一貫して運営しています。職人の高齢化、材料高騰など、傘づくりを続ける難しさも語ります。
「今は環境配慮に重きが置かれ、雨に濡れなければ良いという考えにシフト。傘づくりに必要な原材料や薬品に規制が入り、機能的な傘をつくるのに苦労しています。」
「生地、骨、柄などの材料を取り扱うメーカーもコロナ禍を経て廃業や縮小しました。1本の傘をつくるためには、どの材料も、携わる人たちも不可欠です。こだわり続けることは、非常に難しい現状ですが、これからの傘づくりに携わる人、特に若い担い手がいなければ、続けることはできません。『Tokyo noble』は次世代への『伝統と継承』、続けることを大切に考え、20代の若き職人と日々傘づくりに励んでいます。」
今、目の前にある傘が奇跡のバトンによって生まれたことを実感します。
遮熱効果のある日傘。
日陰にいるような涼しさを体感できる
(写真提供)
インテリア、ディスプレイ用の傘
推し活アイテムとしても人気上昇中
ファッションアイテムにも
奇跡のような傘をこれからも
市瀬さんは「来店されるお客様が『実は、3本目の傘なんです。』『プレゼントしてもらって気に入ったので、自分でも買いにきました』『雨の日が待ち遠しいです』と声をかけてくださるんです。」と嬉しそうに話してくれました。
なかには、スキップして帰られる姿を見送った経験も。
「Tokyo noble」で、あなたも思わずスキップしたくなるような傘との出会いが待っています。
Tokyo noble
電話:03-6803-2414
住所:東京都台東区上野5-9-19 2K540 N-3
アクセス:JR秋葉原駅から徒歩5分/ JR御徒町駅から徒歩3分/東京メトロ末広町駅から徒歩3分
HP:https://tokyo-noble.com/shop.html
SNS:https://www.instagram.com/tokyonoble_7716/
*営業時間や定休日についての詳細は、上記リンク先にてご確認ください。