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2026.07.10

ものづくりに関わる卸問屋が集結する浅草橋駅から歩くこと約10分。にぎやかな通りを離れると、商店街「おかず横丁」が姿を現します。昭和時代には町工場がこの地に多く集まり、働く人たちの食生活を支える惣菜店が並んでいたことから、この名前が付いたのだそう。
時代が移り変わったいまも下町の風情を残すこの地の一角に、全国でも珍しいくるみボタンの専門店があります。

下町の商店街に店舗を構える、くるみボタン工房「MiSuZuYa」
くるみボタン工房「MiSuZuYa(ミスズヤ)」のはじまりは、約40年前にさかのぼります。当時、ファッション資材や道具の問屋が集結していたこのエリアで、アパレル業界にくるみボタンを卸す事業を展開していました。
その後、ファッション業界を取り巻く環境が変化していくなかで、「もっと多くの方にくるみボタンの魅力を知ってもらいたい」という思いから2代目の代表取締役 片岡 清高(かたおか きよたか)さんが、2018年にくるみボタンの専門店をオープンしました。

「店舗を構える前は、台東区南部のものづくり関連企業が参加する『モノマチ』に参加していました。ものづくりの楽しさを発信することを目的としたイベントで、参加回数を重ねるごとに来場者の方々と交流する機会も増え、そこでくるみボタンの魅力を伝える方法を学んでいきました。その後さまざまなご縁がきっかけとなり、この『おかず横丁』での出店につながりました。」と片岡さんは語ります。

ツイードや木目調など、多彩な生地を使ったくるみボタンが揃う
くるみボタンとは、金属製の土台を生地で包み固定して作るボタンのこと。一般的なボタンとは異なり、生地の柄や風合いを生かせるため、装飾性に優れているのが特徴です。ブラウスやコートなどの高級婦人服・紳士服にも使用されることがあり、使用する生地の種類によって多彩なデザインを表現できるのが大きな魅力。
店舗では、現在約2,000種類のくるみボタンを取り扱っており、一部の商品は季節に合わせて入れ替えも行っているため、訪れるたびに新しいデザインと出合えます。

犬の表情が愛らしいくるみボタンも定番人気の商品
「アクセサリーのパーツとしてくるみボタンを活用されるお客様も多く、生地の質感にこだわって購入される方もいらっしゃいます。暑い時期はつるりとした手触りの生地や、インド刺繍の生地を使ったくるみボタンも人気です。」
また、店舗では持ち込んだ生地を使ったくるみボタンのオーダーも受け付けています。1個から注文できるため、思い出の服をリメイクしたり、お気に入りの生地でアクセサリーや小物づくりに活用したりとさまざまな楽しみ方が広がります。

店舗では、ヘアゴムまたはブローチ、イヤリングまたはピアスをつくる2種類の体験を行っており、いずれも予約不要で参加できます。
好きな生地を選び、機械で圧力をかけて金具に包んでいく過程は、ものづくりの面白さを実感できるひとときでもあります。約5分間で仕上がるので、ハンドメイド初心者の方や子どもも気軽に体験可能です。完成したオリジナルのくるみボタンを手に取ると、より深い愛着も生まれることでしょう。

今回お話を伺った代表取締役の片岡さん
製作体験などを通し、今後もより多くの人にくるみボタンのよさを伝えるために発信力も高めていきたいと片岡さんは話します。
「くるみボタンには、手仕事ならではの温かさも詰まっています。服飾のパーツとしてはもちろん、生活雑貨などにも活用できるので、豊富なデザインとあわせて価値を伝えていきたいと考えています。海外からのお客様にもお土産として購入いただき、自国で魅力が伝わってくれたらとても嬉しいですね。」
アイデア次第で用途が広がるくるみボタン。下町の商店街から、小さな彩りを今日も多くの人へと届け続けています。
くるみボタン工房 MiSuZuYa
電話:03-3864-1293
住所:東京都台東区鳥越1丁目6−6
アクセス:都営大江戸線、つくばエクスプレス 新御徒町駅から徒歩8分/JR浅草橋駅から徒歩10分
HP:https://kurumibutton.tokyo/
SNS:https://www.instagram.com/misuzuya.kb/
https://www.facebook.com/kurumimisuzuya/
*営業時間や定休日についての詳細は、上記のリンクからご確認ください。