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2025.12.10

駅前の再開発が進み、いくつもの商業ビルが立ち並ぶターミナル駅、町田。歩行者デッキを降りて、歩くこと数分。70年以上の歴史を持つ「町田仲見世商店街」の通りを進むと、ひときわ元気なあいさつと笑顔が印象的なお店が目に入ってきます。「マグロのお店 マルハチ」です。
「マグロのお店 マルハチ」は、八王子に本社を構えるマグロ専門の卸業者「マルハチ水産」の小売専門店として、14年前にオープンしました。

いつも笑顔が絶えない、店長の小松さん
「マルハチ水産」の主な顧客は、八王子エリアを中心とする飲食店。そんな会社がなぜ、町田の老舗商店街で小売店を開くことになったのか。そのいきさつを、代表の小松 一路(こまつ かずみち)さんが笑顔で語ってくれました。
「一言でいえば、“ご縁”です。『マルハチ水産』はもともと、私のマグロ屋としての師匠の知り合いが営んでいた会社でした。その方から『もう売り上げも悪いし、年齢も年齢だし、辞めたい』という話を聞いて、私と師匠が二人で経営を引き継いだのが商売の始まりでした。」
そこから、町田仲見世商店街に「マグロのお店 マルハチ」を開くことになったのもまた、人とのご縁だったそう。
「町田のお店は、もともと『マルハチ水産』の常連さんが営んでいた魚屋でした。おじいちゃんが一人で切り盛りしていたんですけど、年齢のこともあってもう店を閉めると聞いて。当時俺はまだ20代でしたし、閉めるくらいなら自分がやろうって、譲ってもらうことになったんです。」

人気の総菜は店頭で揚げたてを食べられる
こうして商店街で営業を始めたものの、プロを相手にする卸売と、一般客を相手にする小売のノウハウはまた別物。試行錯誤を重ねながらお店を続けてきたそうです。
「苦労はいろいろありましたよ。飲食店や雑貨屋が並ぶ古い商店街の中の『魚屋』ですからね。普通にやっていても買ってはもらえません。」と笑顔で話す小松さん。
そこでまず心がけたのは、「道行く人に、とにかく元気よく声をかけること」。どこよりも活気のある店にしようと、売り場に立ってきたそうです。

購入してすぐに食べられる手軽さが魅力の「マグロカップ」
そんな「マグロのお店 マルハチ」の魅力の一つは、マグロを余すことなく楽しめるお惣菜の数々。店頭には、フライや唐揚げなど、マグロ料理のイメージをくつがえすような商品も並びます。卸業者としてのネットワークを活かし、良質なマグロをリーズナブルに提供できるのも強みです。
そのなかでも目を引く存在が、「マグロカップ」。マグロの切り身をカップに盛り付けた「食べ歩きできるお刺身」は、オープン当初からの看板商品です。
「売り始めた頃は、『そんなもの売れっこない』と他の魚屋に笑われることもありました。でも、目新しさと、プロが選んだ本物のマグロをすぐに楽しめる手軽さとで、徐々にファンが付いてきました。ふだんお刺身を買わないような若い世代も手に取ってくれますね。」

ご飯のお供にも、酒のツマミにぴったりの「アゲマグロ」
「マグロは人間と一緒で、一つとして同じものはないんです。しっぽ(尾)を見極めて買い付けるのですが、いくらしっぽが立派でも、実際はさばいてみないとわかりません。さばいてみて、思わず声が出るような一本に出会ったときは、やっぱりワクワクしますよ。」
マグロ一筋20年以上という小松さんの目の輝きが、魅力を物語ります。
「町田の路面で店を構えるようになって、たくさんの人に出会えるのはやっぱり楽しいです。大人から子供まで、いろんな人と仲良くなれる不思議な魅力が町田にはありますね。スーパーでの買い物が当たり前になった時代に、こうして“人と人が向き合う魚屋”を続けていけるのは幸せですし、やっぱり日本人はマグロが好きなんだなって、日々感じます。」
変わりゆく街の景色のなかにも、変わらない笑顔がある。マルハチは、これからも「町田の元気印」として、マグロの美味しさを届けていきます。
マグロのお店 マルハチ
電話:042-729-5325
住所:東京都町田市原町田4-5-9 町田仲見世商店街内
アクセス:JR町田駅から徒歩で約3分
HP: https://x.gd/7wxPc
*営業時間や定休日についての詳細は、直接店舗にご確認ください。