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2024.10.07
神保町の靖国通り沿いに突如現れる大きな本棚。歩いても歩いても本棚は続いていて、気分はまるで本の回廊を歩いているよう。本棚では老若男女が真剣に本棚に向き合いながら、靖国通りをゆっくりと歩いていく。東京にも秋が来たと感じる光景です。
今年も神田古本まつり(以下、古本まつり)が2024年10月25日〜 11月4日に開催されます。毎年開催される古本まつりは秋の風物詩となっており、多くの本好きや神保町を愛する人たちが訪れるお祭りです。
昨年の様子。古本まつりの期間中はさまざまな関連イベントも開催される。
神保町は別名「本の街」と称されます。その名の通り、世界でも珍しい、古書店が集中するエリアです。
本の街となったルーツは明治時代まで遡ります。当時、神保町近くに明治大学をはじめとした教育機関が多く建てられたことで、神保町は学生街へと変化していきました。学生たちが教科書をはじめとした書物を求めるようになり、本屋が神保町に軒を連ねるようになったことが「本の街」へとつながっていくのです。
現在、神保町には約130軒の古書店があると言われています。小説や漫画をメインとした書店から、法律や思想の専門書店、映画評論や戯曲を取り扱う書店まで、取り扱うジャンルは様々です。
街を歩くだけで、小さな古本屋に足を踏み入れるだけで、多様な文化に触れて、新たな文化の魅力に浸ってしまう。神保町は不思議な魅力を持った街なのです。
古本まつりの期間中、神保町にはたくさんの露店が出店されます。露店にはベストセラーから古典まで本がずらりと並び、お店によっては半世紀前の映画ポスターや明治時代に使われていた巻物や印鑑を販売しているところもあります。知る人ぞ知るお宝が眠っていることもよくあるそうで、自分にとっての宝物を探すような気分を味わうことができます。
てんぷらの名店「はちまき」の天丼
神保町の文化は食からも垣間見ることができます。神保町を含めた神田エリアは東京でも有数のカレー激戦区と言われており、名店「欧風カレーボンディ」をはじめとしたお店がひしめきあっています。毎年、古本まつり期間中には神田エリアのカレーNo. 1を決める「神田カレーグランプリ決定戦 」が開催され、多くのカレーファンがつめかけます。
また、食と歴史の繋がりを感じられることも神保町ならではの魅力です。天ぷらの名店「はちまき」は江戸川乱歩など多くの作家が通った老舗として知られています。昔ながらのビアホール「ランチョン」では、文学者吉田健一のリクエストから生まれたメニュー「ビーフパイ」を食べることができます。
手頃に食べられる料理やお店の雰囲気から、多くの作品を残した文化人の面影を感じられるのが、神保町が持つ文化の奥深さとも言えます。
神保町が育んできた文化はお店や建物などいろいろな形でひっそりと残っています。古本まつりで作られた本の回廊を渡りながら、神保町が守ってきた歴史と文化を辿っていく。古本まつりは本に出会うだけでなく、神保町の文化を身近に感じるお祭りでもあるのです。
第64回 東京名物 神田古本まつり
住所:神田神保町古書店街(靖国通り沿い・神田神保町交差点他)
開催期間:2024年10月25日〜 11月4日
HP:https://jimbou.info/news/20240920.html
SNS:https://twitter.com/kanda_kosho
※開催時間などの詳細は上記のリンク先にてご確認ください。