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2024.09.22

美味しい珈琲とともに、自分の好きな時間を愉しめる喫茶店「眞踏珈琲店」

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美味しい珈琲とともに、自分の好きな時間を愉しめる喫茶店「眞踏珈琲店」

ホテルリソルステイ秋葉原から15分ほど歩いていくと、「書店」と書いた文字がぽつぽつと現れ、神保町に足を踏み入れたことを肌で感じます。神保町は世界有数の古本街であり、今でも多くの本好きが集まる地域です。

「眞踏珈琲店(まふみこーひーてん)」はその神保町エリアにある喫茶店。本に囲まれた店内で、店主の大山眞踏(おおやま・まふみ)さんこだわりの珈琲やスイーツを愉しむことができます。

喫茶店をつくるきっかけとなった「蔦珈琲店」との出会い

眞踏珈琲店を営む前は社会学の研究に携わっていた大山さん。昔から珈琲が好きで、有名な喫茶店を渡り歩いたそうです。自分で喫茶店をやりたいという想いはありましたが、当初は老後の楽しみにとっておこうと考えていたのだとか。

その考えが変わったきっかけは名店「蔦珈琲店(つたこーひーてん)」との出会いでした。蔦珈琲店は青山にあった喫茶店で、多くの人に愛された名店です。大山さんは蔦珈琲店の様子をこう振り返ります。

「蔦珈琲店には横に長いカウンターがあって、横並びで知らない人同士が珈琲を飲みます。ある人は青山で社長をやっているような人で、ある人は当時の僕のような大学院生かもしれない。でも、一緒に同じ値段の珈琲を飲む時間は対等なんですよね。いろんな職種の人たちが横並びで対等に話せる空間は珈琲店ではなかなかないと思いました。

また、蔦珈琲店にはとても美しいお庭があり、店内から庭を眺めながら珈琲が楽しめたんです。内装の美しさ、庭の美しさ、お客様との関係性の美しさ。そして、そこには当たり前のように美味しい珈琲があって、本当に面白いマスターがいる。本当にこれ以上ないくらい美しい空間でしたね。」

蔦珈琲店に惚れ込んだ大山さんはお客さんとして足繁く通っていましたが、ある時マスターから「一緒にお店をやらない?」と声をかけられ手伝うことに。大山さんは蔦珈琲店で4年間働くなかで「自分のお店を持ちたい」と自然と思うようになり、2016年に「眞踏珈琲店」をオープンしました。

喫茶店に数千冊の本を置いた理由

2階の様子

2階の様子

眞踏珈琲店の大きな特徴となっているのが、店内にある数千冊の本です。店内には壁一面に本棚があり、所狭しと本が並んでいます。置いてある本のジャンルも専門書からマンガまで非常に幅広く、本好きにとっては本棚を眺めているだけでも楽しめる空間です。

大山さんが眞踏珈琲店に本を置こうと思ったのは、本がお店にとって必要な要素だと感じたからだそう。

「喫茶店には美味しい珈琲と素敵な空間があって、面白いマスターがいて欲しいと思っています。それに加えて、何かもう一つ要素があればお店は続いていくなと思ったんです。その時に思い浮かんだのが、自分の自宅にあった数千冊の本でした。」

喫茶店の基本は踏襲しつつ、眞踏喫茶店をつくる大切な要素として置かれた本。今では、本が眞踏珈琲店の静謐で温かい空気を支える大きな役割を果たしています。

使う品種は1種類のみ。コーヒー豆のさまざまな魅力を技術で届ける

店主の大山眞踏さん

店主の大山眞踏さん

眞踏珈琲店では「ブラジル産サントスNo2スクリーン19」という珈琲豆だけを取り扱っています。大山さんは同じ珈琲豆でも焙煎方法や淹れ方で味わいのバリエーションを出すことができるため、複数の品種を使う必要性を感じていないのだとか。そのため、眞踏珈琲店では1種類の珈琲豆の様々な味わいを楽しむことができます。

だからこそ、焙煎や淹れ方には人一倍こだわりが伺えます。たとえば、眞踏珈琲店ではつめたい珈琲を淹れる際、「ダッチ」と呼ばれる方法を採用しています。ダッチは5時間から16時間かけてゆっくりと珈琲が抽出されるため、非常に手間と時間がかかる方法です。

それでもダッチを採用しているのは、これが大山さんにとって「正しい方法」だと思っているからなのだとか。

「あたたかい珈琲をつめたくする方法はたくさんあり、それぞれが正しい方法だと思っています。でも僕が考えている珈琲の味を提供するためには『ダッチ』が一番合っている方法でした。

ダッチを採用すれば、珈琲を抽出した後に酸化しないので、お客様に僕が考えている珈琲の味をきちんと届けることができる。とても大変な方法だけど、僕にとってはこれが正しいと思ったので採用しています。」

大山さんが届けたい珈琲の味を届ける方法を追求する。その姿勢が喫茶店の基本となる「当たり前に美味しい珈琲」を生み出しています。

好きな時に、好きな過ごし方ができる場所

眞踏珈琲店の扉を開けると、素敵な空間が広がります。そこには当たり前に美味しい珈琲があり、面白いマスターがいて、新しい本や人との出会いがある。眞踏珈琲店には、本当にたくさんの魅力があるように思えます。

お店をどんな時に使って欲しいか?と伺ったところ、大山さんは「お客さんが好きなように使っていいんです」と軽やかに答えます。

「うちのお店は用途を限定しません。会議で使っても、本を読んでも、ぼーっとするのでもいい。本や何気ない話をしたいと思う時は一緒に話せる人がここにいます。過ごす時間もその人が決めたらいい。最終的には、お店を出る時に楽しい気持ちになってくれてたらいいなといつも思っています。」

日々を過ごしていると、どうしても時間や行動の先に目的を求められることがほとんどです。でも眞踏珈琲店に来れば、本をじっくり愉しみ、誰かとの無駄話を愉しみ、ぼーっと物思いにふけることを愉しむことができる。

時間の過ごし方をお客様に委ねる余白があり、その時間を誰かとゆるく共有することができる。それが喫茶店の魅力であり、醍醐味なのかもしれません。


眞踏珈琲店

住所:東京都千代田区神田小川町3-1-7

HP:http://coffeemafumi.html.xdomain.jp/

SNS:https://twitter.com/mafumicoffee

※営業時間や定休日についての詳細は上記のリンク先にてご確認ください。