Reservation空室検索・予約
航空券付きプラン
提携法人専用予約
2024.10.20
EVENTS
「中洲まつり」は、毎年10月25、26日に博多の中洲で開催されるお祭りです。地域の活性化を目的として始まったこのお祭りは、時代の波に揉まれながらも形を変え、今も福岡の夜を賑わしています。地域の誇りとして歴史を受け継ぎながら歩み続ける「中洲まつり」。地域に愛され続ける「中洲まつり」の魅力を探りました。
中洲連合会が編集・発行する中洲新聞(1992年9月秋号)
「中洲まつり」の歴史は、1976年のオイルショックに端を発します。町内会のリーダーたちが地域の活気を取り戻すため、地元の文化を取り入れてつくられたこのお祭りは、北海道のすすきののお祭りにならった点もあるそうです。 当初は3日間連日で開催され、地元住民はもちろん、遠方からも多くの観光客が訪れ、賑わいました。その後、長い歴史の中で、地域経済の再生を象徴するお祭りとして受け継がれてきました。
その後、時代の移り変わりとともに「中洲まつり」は変化を遂げていきます。「謝恩のために始まったお祭りですが、9年前には祭りをやめようかと検討したこともありました」。そう話すのは、「中洲まつり」実行委員会広報の樋口崇(ひぐちたかし)さん。「中洲まつり」はボランティアで運営されており、毎回100人ほどの人員確保が必要となります。更に中洲祭りの数週間前には中洲JAZZというイベントもあり、短い準備期間のなかで地域の協力のもとに開催されています。「お祭りを途絶えさせないように、日程を変更したり2日間に短縮したりと工夫をして、なんとか続けてくることができました。」と樋口さんは語ります。
中洲まつり前夜に開催されるはしご酒
現在の「中洲まつり」を支えているのは、地元の町内会やボランティアの方々です。「運営は主に協賛金や競馬場の還元金でまかなっていますが、コロナの影響を受けてからは資金減少が大きな課題となっています。更に若者の参加が減少していることも祭りの継続には深刻な課題です。」
また、最近では外国人観光客の増加により、祭りの運営体制では対応しきれない場面があるそう。英語や他言語での案内が間に合わず、外国人観光客に対するサポートが十分にできない現状があるのです。
福岡の伝統的祭り「博多祇園山笠」において中洲流(ながれ)の指揮をとる樋口崇(ひぐちたかし)さん
さまざまな問題に立ち向かいながらも運営者の努力や現場のスタッフに支えられてきたこのお祭りには、変わらない魅力があります。特に女神輿(おんなみこし)やステージイベントは毎年人気のプログラムとして訪れる人々を魅了し続けています。
「お祭り前夜には、はしご酒が開催され、2時間で3件のお店を回ることができます。普段中洲に飲みに来られない方にも、気軽にご参加いただけるいい機会です。女神輿は参加者にも見物者にも人気で、2基合わせて120人もの女性がお神輿を担ぐ姿は中洲を華やかに彩ります。大通りに並ぶワゴンもこのお祭りならではで、楽しみにしているファンも多いイベントです。」
女神輿(おんなみこし)の様子
「中洲まつり」は、規模を縮小しながらもその伝統を守り、新たな付加価値を加えて引き継がれていきます。「地元の飲食店との連携を深め、祭り期間中に特別割引サービスを提供するなど、観光客にとってより魅力的なお祭りにするための試みを検討していきたいです。」
「今人気のステージイベント『歌姫発掘プロジェクト』においては、優勝者が歌手デビューしたこともありました。今後は新たな参加型イベントや子ども向けのプログラムを追加することで、より幅広い世代の方に参加していただきたいですね。」樋口さんは笑顔で今後の展望を語ります。「『中洲まつり』限定のクーポンも配布されており、お得に中洲を楽しめる機会です。普段立ち寄る機会のない方には、お気軽に足を運んでいただけますと幸いです。」
「中洲まつり」は、その長い歴史の中で、地域の活力となり、人々を支えてきました。樋口さんを始めとした運営者たちも、この祭りを守り、発展させるべく、努力を惜しみません。地域の伝統を未来に繋ぐために、「中洲まつり」の挑戦はこれからも続いていきます。
中洲町連合会・中洲まつり実行委員会
住所:福岡市博多区中洲5-1-22 松月堂ビル2F
アクセス:当日の開催場所は中洲川端駅から徒歩1分中洲大通り一帯
(ホテルリソルトリニティ博多付近)
HP:https://www.nakasumatsuri.com/
*開催情報の詳細は、上記のリンク先にてご確認ください。