「旅行中、パン屋さんを見つけたら目で追ってしまう」

そんなパン好きの方にはぜひ立ち寄ってほしい！那覇の地元の人たちから愛されるパン屋さん「プレタポルテ」をご紹介します。

フランス風の赤いお店には、バターの香ばしい香りが漂う

沖縄都市モノレール・牧志駅から徒歩13分。街中でひときわ目を引く、西洋風の赤いお店「プレタポルテ」が見えてきます。

店頭の表記は日本語でも英語でもなく、フランス語表記。那覇の街に突然現れた“フランス”に、店先で待つ人たちはスマートフォンを向けて撮影をしていました。

店内に入った瞬間、香ばしいパンの匂いがフワッと漂ってきます。ショーケースには、ルヴァン、カン

パーニュ、バゲットといった、“ハード系”と呼ばれるパンが並んでいました。

プレタポルテの店頭のスペースは、1畳ほど。そのため、一組ずつ店内に入って選ぶスタイルです。購入までに少し待ち時間はかかるものの、店員さんと話ながらパンを購入できるのが、お店の魅力のひとつ。

「『赤ワインに合うパンを食べたい』とか『ハムとチーズと一緒に食べるパンがほしい』とか、合わせる素材や食べ方はお客様によって様々です。だからうちのお店では、お客様とお話をしながらライフスタイルに合ったパンを提案しています」

そう話すのは、店主の髙倉郷嗣さんです。

<店主の髙倉郷嗣さん>

この日筆者は、取材のために近隣のホテルに滞在していました。そのことを髙倉さんに伝えたところ、

「お一人でも食べやすい、ハーフサイズのバゲットや、小さめサイズのクロワッサンがありますよ。今焼き上がったばかりの林檎のパイもおすすめです！」と教えていただきました。

<五感を刺激する美味しそうな焼き立てのパンたち！事前予約も可能です>

おすすめしていただいた林檎のパイと、小さめサイズのクロワッサンを購入。天気が良かったので、お散歩がてら近くの公園のベンチに座っていただきました。

<手のひらにすっぽり収まるサイズのクロワッサン。サクサクの生地とバターの香りで、一瞬で平らげてしまいました>

<ジューシーなシロップ漬けの林檎がキラキラ光る、林檎のパイ。甘さと酸味のバランスが絶妙で、こちらもペロリと平らげてしまう美味しさでした！>

好みやライフスタイルに合わせて、パンをアレンジする

都内の有名なパン屋さんや、沖縄のリゾートホテルでの修行を経て、2021年4月にプレタポルテをオープンさせた髙倉さん。実は、生まれも育ちも徳島県なのだそう。なぜ髙倉さんは、沖縄でパン屋さんを開くことになったのでしょうか。

「山の中で生まれ育ったからか、昔から海への憧れが強かったんですよ。最初は、海外でお店を開こうかと考えていました。でも初めて沖縄に来たときに、海の透明度の高さと食の豊かさに感動して、『お店を開くならここだ！』と思いました」

お店の名前である「プレタポルテ」は、フランス語で“高級既製服”という意味。お高く留まるわけではないけれど、自分の好みを知り、それに合わせた食事を楽しむ。そんな、“大人のためのパン”を提供したいと思い、名付けたのだそうです。

「沖縄に限らず、地方では『バゲットやカンパーニュといった、シンプルな食事パンを売っているところが極端に少ない』と思っていました。

美味しいお肉やワインはどこでも手に入るようになってきたのに、それに合わせるパンはどこにも売っていない。自分のライフスタイルや食の好みに合わせて、パンをアレンジする。欧米では当たり前のことが、日本、特に地方ではまだまだ難しいんです。そんな“バゲット難民”を救いたくて、プレタポルテではハード系の食事パンを中心に取り扱っています」

パン選びに迷ったら、店員さんに相談してみよう！

とはいえ、「ハード系のパンって、何を選べばいいか分からない……」という方も多いはず。髙倉さんに、迷ったときの看板メニューを伺いました。

「やっぱり、バゲットがおすすめですね。何にでも合わせられるように、シンプルに作っています。だからこそ、ごまかしが効かない。素材や作り方にこだわった一品です。

<バゲットは用途に合わせて、店頭でカットすることも可能なんだとか>

でも、食の好みやライフスタイルは人それぞれですから。迷ったら、ぜひ気軽に声をかけてくださいね」

BOULANGERIE Le Pret a Porter（プレタポルテ）
電話：070-8459-3227
住所：〒900-0022 沖縄県那覇市樋川2-2-5ナナマンビル103
アクセス：牧志駅より徒歩13分
SNS：https://www.instagram.com/le.pret.a.porter/
＊営業時間や定休日についての詳細は上記のリンク先にてご確認ください。