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2024.05.30

大阪の昆布文化を守る場所 1903年創業「こんぶ土居」

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大阪の昆布文化を守る場所 1903年創業「こんぶ土居」

大阪メトロ谷町線「谷町六丁目駅」から歩くこと数分。「はいからほり」と書かれたアーケードの看板を越えた先には、大正・昭和の香りを残した商店街、空堀商店街が広がっています。

商店街の緩やかな坂道を登っていくと見えてくるのは、大阪の食文化を守るために奮闘している1903年(明治36年)創業の「こんぶ土居」です。

 

大阪で華開き、食文化を支えてきた昆布

大阪と昆布の歴史は江戸時代にまで遡ります。

大阪・北海道間を結んだ北前船によって北海道の上質な昆布が運ばれ、大阪の昆布文化は始まりました。堺の刃物技術によって加工されたとろろ昆布、おぼろ昆布や、日本食の礎を築いた昆布出汁などが生まれ、昆布文化が華開いたのです。

昆布の中でも、大阪で定着した「真昆布」は最高級品とされ、かつて幕府や朝廷に献上されていた歴史もあるほど。

「こんぶ土居は大阪の食文化を体現する場所でありたいので、真昆布を中心に扱っています。ローカルな店でありたいのです。」と話すのは、「こんぶ土居」の四代目を務める土居純一 (どいじゅんいち)さん。

 

危機に瀕する昆布業界と向き合う四代目

真昆布の出汁は力強いうまみを有しながら、上品で澄んだ風味を特徴とします。日本料理に欠かせない存在である昆布。しかし、その昆布業界を取り巻く環境が大きく変化し、昆布文化は危機に瀕しているのです。

「自然環境の変化によって天然昆布の生産量が激減していること、日本人の食生活が変わり昆布の消費量が減少していること、そして今後は生産者が減っていくであろうことなど、本当に多くの問題があるんです。」

大阪の昆布文化を守るべく、精力的に活動する土居さん。2004年から産地である北海道を毎年訪れて生産者の状況を理解したり、消費者の声を生産者に届けたりしているそうです。

「当初は昆布の加工販売業者として、漁師さんの現場を理解したいという純粋な気持ちから訪問していました。しかし、昆布の大凶作が続くようになってからは、今後の昆布産業をいかにして持続させていくかなど、将来に向けて漁師さんと考える時間にしています。」

そのほかにも、産地である旧南茅部町の高校生に向けて講演会を行い、子どもたちが育った地域で生産される昆布が、いかに日本の食文化において大切であるかを伝えています。

 

「食品添加物一切不使用」の良い食品づくり

「こんぶ土居」で販売される商品には、加工助剤やキャリーオーバー等の表示を免除されているものを含め食品添加物は “一切” 使用されていません。

「実は日本の制度上、食品添加物には抜け道があるのです。使用していても記載を免除される添加物があり、原材料表示上に読み取れなくても添加物が使用されていることはめずらしくありません。」と話す土居さん。

製品に使用されているのは、北海道で採れた高品質な昆布と最高級の伝統調味料のみ。化学調味料で整えた見せかけのおいしさではなく、「本当に身体が求める自然のうまみ」を味わえます。

 

昆布の真髄を若い世代にも知ってほしい

「こんぶ土居で『本当に良いものってこういうものなんだな』と知っていただけるとうれしいです。大阪を訪れる際には、ぜひ大阪の昆布文化について知り、昆布の真髄を体験してみてください。」と自信を持って話す土居さん。

「こんぶ土居」は伝統を大切にしながらも、時代に合わせた便利な商品の開発も行っています。「十倍出し」や「しっとりふりかけ」は、家事に仕事にと忙しく過ごす方にも人気の商品だそう。上質な昆布を手軽に日常に取り入れられます。

昆布を取り巻く環境が変わっても、本物の良さは変わりません。大阪の昆布文化を守る存在として、「こんぶ土居」は製品を作り、魅力を発信し続けます。

 

こんぶ土居
電話:06-6761-3914
​​住所:大阪府大阪市中央区谷町7丁目6番38号
アクセス:地下鉄 長堀鶴見緑地線・谷町線 谷町六丁目 4番出口から徒歩3分
HP:https://www.konbudoi.jp/
SNS:https://www.instagram.com/konbu_doi/
*営業時間や定休日についての詳細は、上記のリンク先にてご確認ください。