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2024.07.31

由緒ある「函館八幡宮」で過ごす、心彩る時間

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由緒ある「函館八幡宮」で過ごす、心彩る時間

函館市電の終着駅の一つ、谷地頭駅。そのすぐそばから函館山へ向かう緩やかな表参道の坂を進むと、大きな鳥居と石段が見えてきます。石段の先にあるのは、地元の方々から親しみを込めて“八幡様"と呼ばれている「函館八幡宮」です。

社殿へ続く階段の前にある二の鳥居には「函館八幡宮」の重厚なレリーフが掲示されている

社殿へ続く階段の前にある二の鳥居には「函館八幡宮」の重厚なレリーフが掲示されている

「函館八幡宮」は、旧社格では国幣中社(神社が国の管理下に置かれていた時の地方の役人が祀っていた神社=国幣社のうち、格が中のもの)、函館市内唯一の別表神社(神社本庁がまとめている神社の中でも、歴史や役割などから特別であると判断されたもの)である由緒ある神社。函館総鎮守として函館山麓から街と市民を見守っています。

有名観光スポットのそばにあった函館八幡宮

かつての「函館八幡宮」は、現在の元町にありました。有名な観光スポットの中に名残を見ることができます。

例えば、基坂や元町公園。ここ一帯には「函館八幡宮」が置かれたきっかけとなる、大きな宇須岸館(うすけしたて)がありました。この館は箱型(四角形)をしており、函館の元の呼び名である箱館の語源となった場所です。この東南の隅に、建物や土地を守る神として品陀和氣命(ほんだわけのみこと、応神天皇のこと)、いわゆる八幡神(やはたのかみ)を祀ったのが「函館八幡宮」のはじまりです。

1854年発行 函館沿革図のレプリカによると、真ん中より少し左にある赤色に囲まれた場所に「函館八幡宮」、さらにその前の道(坂)をまっすぐ下った突き当たりに鳥居があったとされる

1854年発行 函館沿革図のレプリカによると、真ん中より少し左にある赤色に囲まれた場所に「函館八幡宮」、さらにその前の道(坂)をまっすぐ下った突き当たりに鳥居があったとされる

そして、もう一つ忘れてはいけないのが八幡坂。ここは函館観光の人気撮影スポットですが、実は「函館八幡宮」が語源となっています。「函館八幡宮」が坂の頂上付近に建てられたことで、目の前にあった坂が表参道となり、八幡坂と呼ばれるようになったのです。

一直線の坂で海まで一望できる八幡坂

一直線の坂で海まで一望できる八幡坂

荘厳な雰囲気を生み出す美しい社殿の秘密

その後「函館八幡宮」は、これからの時代に人が多く出入りして賑やかになっていくと予想された、現在の場所に移りました。函館山の麓にあり、まるで山の木々が社殿を取り囲んでいるかのような立地です。この場所への移設を検討した時に、すでにこのような広くて平たい土地があったのでしょうか。

「函館八幡宮」の権禰宜(ごんねぎ)で、総務を担当している本間秀樹(ほんま・ひでき)さんにお話を伺ったところ、「今の場所へ遷宮する際、たくさんの人たちにご尽力いただき、函館山の麓を切り開いて平地を作り出したのです」と教えていただきました。もちろん当時に重機はないため、全てが手作業。かなりの重労働であったことが伝えられています。

社殿を左側から眺めた時の函館山の傾斜から、この場所がかつて山の一部だったことがわかる

社殿を左側から眺めた時の函館山の傾斜から、この場所がかつて山の一部だったことがわかる

現在の社殿は1915(大正4)年に完成した「聖帝八棟造(しょうていはっとうづくり)」と呼ばれる造りで、明治神宮などの設計を手がけた安藤時蔵(あんどう・ときぞう)氏によるものです。

垂木飾りとは屋根の下に等間隔に並ぶ木材のことで、真ん中にある柱の組み合わせ部分にはお花の形状のようなデザインが施されている

垂木飾りとは屋根の下に等間隔に並ぶ木材のことで、真ん中にある柱の組み合わせ部分にはお花の形状のようなデザインが施されている

正面から眺めた時に綺麗に整列するよう配置されている垂木飾りや特徴的な組み木部分のデザインなどは、国内でも唯一のもの。「専門家の方曰く、西洋文化が入り混じる函館らしさを、チューリップで表現したのではないかと話していました」と、本間さんは教えてくれました。このような緻密な設計と、背景に広がる青々とした函館山の組み合わせが、荘厳な空気を生み出しているのです。

境内に散りばめられた彩りを探す

歴史があり、荘厳な空気を感じる「函館八幡宮」ですが、実は写真に収めたくなるようなスポットがたくさんあります。

境内をご案内いただいた、権禰宜の大野さん

境内をご案内いただいた、権禰宜の大野さん

その1つが境内の真ん中に連なって結ばれている傘みくじ。カラフルな和傘の形をしたおみくじで、大吉は快晴、吉は曇など天気になぞらえて記されていることに遊び心を感じます。

風に揺れる色とりどりの傘みくじは、人気のフォトスポットの一つ

風に揺れる色とりどりの傘みくじは、人気のフォトスポットの一つ

また、春先に咲くツバキ、サクラ、ツツジをはじめ、アジサイ、イチョウ、モミジなど四季を彩る木々がたくさん植わっているので、眺めながらゆったりと癒しの時間を過ごすのもおすすめ。年に数回実施している花手水(はなてみず)のシーズンには、たくさんの方が参拝に訪れます。

7月から実施している花手水には、アジサイを使用。涼しげなカラーリングが人気

7月から実施している花手水には、アジサイを使用。涼しげなカラーリングが人気

参拝の思い出を御朱印に閉じ込めて

神社と言えば御朱印。こちらの授与所では、「函館八幡宮」と末社である「鶴若(つるわか)稲荷神社」の2つの御朱印をいただくことができます。書き置きはせず、依頼があるたびに一つ一つ手書きで仕上げています。「函館八幡宮」のシンボルは鳩であることから、書き手によっては八の字を鳩のような形にしてくださることもあるのだそう。「鶴若稲荷神社」はお稲荷様。シンメトリーなキツネのお印がポイントです。

「函館八幡宮」(右)と「鶴若稲荷神社」(左)の御朱印の初穂料は「お気持ちで」

「函館八幡宮」(右)と「鶴若稲荷神社」(左)の御朱印の初穂料は「お気持ちで」

参拝を終えると「『函館八幡宮』の職員や巫女たちはお話するのがとても好きなんです。当社や函館のことについて質問があれば、ぜひ気軽にお声がけいただきたいです。」と大野さんが優しく微笑んでくれました。

手書きで渡される一期一会の御朱印からも感じられる、参拝者への心配りと八幡宮の歴史への敬意。神職や巫女の皆さんから語られる歴史に耳を傾けると函館の旅がより奥深いものになるでしょう。


函館八幡宮
住所:北海道函館市谷地頭2-5
アクセス:函館市電「谷地頭」徒歩8分
SNS:https://www.instagram.com/hakodate_hachimangu/
*営業時間や定休日についての詳細は、上記のリンク先にてご確認ください